2015年08月22日 - 長期投資で自分年金づくり
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【閲読注意】「残酷美術史」を読んで(8/22)

「残酷美術史」
(副題:西洋世界の裏面をよみとく)
(著者:池上英洋)を読んでの感想です。


memento.jpg

副題にあるように、残酷な絵画作品に潜む真意は何か?を知りたくて手に取りました。
ただ”残酷”とつくだけに、拷問であったり殺人であったり目を覆いたくなるものも多数あります。

さっそく引用してみると、こんなことが書いてあります。
(引用は赤字です)

とくに近代以前の美術において、純粋に個人の趣味として創作されたものなどなかったという点である。ということはつまり、そうした残酷な作品にも、誰かに何かを伝えようとした意図や必要性があったのだ。(P.10)

描きたくて描かれたわけではなく、何かしらの意図があったということ。
(全部じゃないんだろうけど)
それを知ることは意味があると思います。

構成としては、絵画(カラー多数、だから文庫サイズなのに1000円超えてるんだろうけど)に
その解説が付いている感じです。
例えばで挙げてみると、
神々に挑んでは残酷な仕打ちをうける者たちの物語は、「神を畏れよ」とのメッセージに他ならない(P.22)
とあるように、絵画→意味合いという具合で進んでいきます。

その他で同例を挙げてみると、

ほとんどの神話において人間は神々が創り出したものなのだから、それを神が虐殺するのは自分の失敗を認めるようなものだ。大洪水はまさに神のリセットボタンにほかならない。しかしこうした逸話が明らかにしているのは、人間は正しく生きないと裁きにあうという、モラル的教訓としての神話の機能でもある。(P.43)

話を変えてみると、残酷とあるだけに拷問についても記載があります。

拷問はあくまでも自白を導くための手段であって、罰という目的ではなかった点である。(P.149)

拷問で、重要な基本的コンセプトが三つある。まず、自白を誘うように見た目からして怖ろしい手段であること。次に、効果的であるように当然ながら苦痛が激しいこと。そして出血多量などですぐに死なない方法であることだ。(P.152-154)


拷問は死を招くものだと思ってましたが、その前段階だった…
拷問で自白した後に処刑が待つという、もう何も言えない展開。
こういった絵画は見ていて俗に言うタマヒュンなものばかり…信じたくありません。

それでは最後にメメント・モリ(死を想え)について。

「死」は高々と砂時計を掲げているが、これは時が刻々と過ぎていくことを意味している。若い女性の肉体的な美しさなどたちまちのうちに失われていくのだーー。(P.254)

「短い生を正しく生きよ」(略)「人生は短い夢のごとし」(略)いつか来る死に備えてまっとうに生きよ、との意になる「メメント・モリ(死を想え)」の思想である。(P.254-258)


死は必ずやってきます。
だからそれまでを、生きたいように生きれたら最高だなと思います。

ちょっと残酷な絵画で気分が悪くなるかもしれませんが、
込められたメッセージを感じ取ることは、少なくとも悪いことではありませんでした。


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モカヲ

Author:モカヲ
30代サラリーマンです。
2008年頃から投資をしてます。
(これが講じてFP技能士2級取得)

個別株で失敗を繰り返し、
とうとうETFにたどり着く。
これが今のベターと知りつつも、
ムラッけから個別株も物色中…

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